トピックス

2016.05.26お知らせ 機関拠点型基幹研究プロジェクト「大衆文化の通時的・国際的研究による新しい日本像の創出」を推進します

 日文研は、第3期中期目標・中期計画において基幹研究プロジェクト「大衆文化の通時的・国際的研究による新しい日本像の創出」に重点的に取り組み、新たな日本文化研究の国際的研究拠点の構築を志向する。この事業を通じて、本来の最重要業務の一つである「海外の日本研究者への研究協力」をさらに充実させ、日本研究の国際的中核拠点としての機能を強化しながら、国内における「国際日本研究」コンソーシアムを形成する。

機関拠点型基幹研究プロジェクト
「大衆文化の通時的・国際的研究による新しい日本像の創出」
■特設サイト■
http://taishu-bunka.rspace.nichibun.ac.jp/

【研究概要】
 本プロジェクトでは、日本文化全体を構造的・総合的に捉え直すため、大衆文化の通時的・国際的考察に取り組み、新しい日本像と文化観の創出に貢献することを目的とする。ここで対象とする大衆文化とは、ポピュラー・カルチャー、マスカルチャー、サブカルチャーなどを広く指し、権威的文化(ハイカルチャーやカノン(聖典)的文化など)の対概念として設定し、その考究を通じて、日本文化の基層と多様性を包括的に捉えようというものである。
 本研究の推進に当たっては、プロジェクト研究総体をマネージして推進するプロジェクト推進室を立ち上げ、時代毎に4つの研究班を編成し、年次ごとにその組織を見直して、チームの再編成を行い、最終的には一つの研究態として、大衆文化の学際的・通時的な国際共同研究を体系的に達成する。この研究構築により、日本文化史総体を見直して新しい日本文化研究の創出に貢献するとともに、国際的な研究ネットワークを再構築して、日本研究に関する先進的ハブとしての国際拠点形成を実現する。併行して、関連資料を幅広く収集してデジタル化・DB化を行い、メディアミックスの画像・音響図書館を構築して世界に発信し、国内外の大学等に向けて研究資源や研究・教育パッケージの提供を行う。
 以上のプロジェクトを推進することにより、日文研が培ってきた国際的なリーディングハブとしての機能を強化し、国内外の大学・研究機関や研究者コミュニティ、また研究者相互との研究協力・共同研究を進め、より高次の国際日本文化研究の達成を図る。

【研究計画(主要活動)】
 28年度にプロジェクト推進室を立ち上げ、本研究プロジェクト総体を所管する。同推進室は、以下に示される本研究の取組のすべてにおいて、マネージメントを行う。
 本プロジェクト研究の始発に当たっては、28年度に、以下4班の研究チームを編成し、それぞれの時代ごとの問題点を考究して、本研究総体の推進に寄与する。
  1. 研究チームIは、中世以前の時代を対象とし、古典世界における大衆性や日本文化の基層の問題を探り、その現代的・国際的な意義や位置づけを考察する。具体的には、物語伝承や絵巻・絵画形象の研究を一つの軸としつつ、古典や歴史の教育、現代語訳・翻訳の問題などをも視野に入れ、古典世界と現代性、大衆性、国際性の問題を考察する。
  2. 研究チームIIは、中世末期から近世の前近代を対象とする。怪異・妖怪言説や絵画表象、春画・艶本など、日文研がこれまで取り組んできた研究対象や素材を軸として、データベースの充実・展開をはかりながら、近世期の大衆文化や、近代日本文化の原像の形成を考察する。
  3. 研究チームIIIは、明治から大正期以降、昭和前期あたりを対象とする。日文研が所蔵する浪曲資料のデジタル化・データベース化を基軸として共同研究を行い、映画、小説、音楽など、現代文化に先行する大衆文化の問題を考察する。また外邦資料や絵葉書などをはじめとする日文研の資料やデータベースを活用して、戦前・戦中期の日本社会とアジアにおける文化形成の相関性を考察する。
  4. 研究チームIVは、現代に至る大衆文化の様相と、その国際的展開をたどり、考察する。これまでの日文研の研究蓄積を活かした生活風俗の比較文化史的研究や、現代日本のソフトパワーの中核的存在と考えられているマンガ・アニメをはじめとする現代文化の諸相を、通時的・国際的視野のもとに考察する。また海外での実践的ワークショップ等を推進する。
 なお上記4班は、独立的・固定的なものではなく、本プロジェクトの具現に貢献する始発的構成である。4班は、年度ごとに見直しや再編成を行い、最終的には、研究成果として一つの研究態の達成を目指す。
  • プロジェクト概略図(クリックして拡大) プロジェクト概略図(クリックして拡大)

ページトップへ